今年で開催23回目を迎えた 「高崎映画祭」。
毎年恒例の授賞式は、まさに日本映画界の最前線!といった様相。
その豪華な受賞者が一同に会した事実が、この映画祭の意義を証明しています。
独自の審美眼に選りすぐられた上映作品は、16日間で63作品がプログラム。
『色彩の記憶』 も栄えある一本として群馬の皆さまにご覧いただくことができました。
上映が行われたのは4月5日と6日。
御法川監督はもちろん、井手口プロデューサーも上映に立ち会うため高崎へ。
チラシやポスターのデザインを手がけた奥村香奈さんまでもが同行。
高崎城のお堀端の桜が満開で迎えてくれました。
「シネマテークたかさき」 の上映時には、補助席まで埋まる満員の劇場で舞台挨拶をさせていただきました。
そんな熱気を肌で感じた井手口プロデューサーからメッセージが届きました。
以下にご紹介します。
人と出会うことが偶然であって必然であるように、
ある映画が、そんな思いを抱かせてくれる瞬間があります。
そして、それは出会った場所とともに、記憶に残されていきます。
高崎映画祭は地元の人たちにとっての大切な出会いの場所であるとともに
映画を制作するわたしたちにとっても、とても大切な場所です。
当たり前のことですが、つくられた映画が観客の方に届くためには、
映画館という、空間が必要です。
そして、この空間のスクリーンに映し出される映画は、
映画館を運営するスタッフによって選ばれます。
どんな映画を上映するのかは、この方々の眼差しによって決まるのです。
その眼差しを、確かな言葉として、聞くことが出来るのも、
映画祭に参加する大きな意義だと思っています。
小規模の映画であっても、創り手の思いを汲み、個性を尊重する姿勢に
支えられて、わたしたちの思いは届くのです。
『色彩の記憶』 の舞台挨拶・上映とほぼ同じ時間帯に、
別の会場では、大林宣彦監督の舞台挨拶がありました。
つめかけた観客に向かい、「もう一度、映画を取り戻したい」 と
大林監督は述べられたそうです。
観る人を信じればこその発言だと思います。
高崎映画祭での言葉であることに深い意味を感じます。
制作の現場では、分かりやすさ、共感などという言葉が、
感受性や想像力をそぐほうへ向かいがちであることを
あらためて、自省しなくてはなりません。
東京から高崎まではほぼ2時間。
自らを振り返らせてくれる、素敵な映画と同じ距離にあります。
観客の方と向き合い、本当に良い映画を届けたいという思いを
日々、胸にかかえ取り組まれている高崎映画祭、
シネマテークたかさきのスタッフの皆様に、
そして、その思いに応えられるように、
自分たちを見つめ直す機会を与えて頂いたことに感謝します。
