News Release  ◎過去ログは、この記事の下に表示されます。

  ◆『色彩の記憶』 を製作した(株)ミルボンの創業50周年記念映像を
   御法川修監督が演出しました。
   記念式典で一度限り上映される作品として完成したのですが、
   映像文化製作者連盟が主催する映像祭 「映文連アワード2010」
   の大賞に当たる経済産業大臣賞を受賞しました。
   (2010年9月30日掲載)

   

  ◆『色彩の記憶』 がパリで開催された 第4回 KINOTAYO映画祭
   招かれ、芸術協会賞 (Prix du comité artistique) を受賞。
   映画祭のクロージング作品としてグランパレで上映されました。
   (2009年11月27日掲載)

   

  Information   ◎過去ログは、この記事の下に表示されます。

  ◆御法川修監督の最新作が始動! 映画 『人生、いろどり』
    
   出演◎吉行和子/富司純子/中尾ミエ/藤 竜也
        平岡祐太/村川絵梨/戸次重幸
   脚本◎西口典子  監督◎御法川 修
   配給◎ショウゲート
   ※2012年秋 「シネスイッチ銀座」他 全国公開
   Copyright © 2012 「人生、いろどり」 製作委員会
   (2011年10月28日掲載)


 
 ◆『SOUL RED 松田優作』 (監督御法川修)
  生誕60年没後20年のメモリアルとして、
  最初で最後の公式ドキュメンタリー映画が誕生
  今なお人々の心に生き続ける男の軌跡。

  ★DVD発売中 ★ORICON TOP
  第22回 東京国際映画祭 特別招待作品
  Copyright © 2009 SOUL RED Film Partners 



  ◆御法川修監督が手がけたテレビCM が好評オンエア中
    映画界の豪華スタッフが顔をそろえ、贅沢な仕上がりになっています。
    是非ご覧になってください。  (2009年3月1日掲載)

 

  スープで食べる、野菜のおいしく新しいカタチ 「ベジさめ」 新発売
  TV-CM 「モノクローム」 篇 Starring 加藤ローサ
  ★コチラを Click ムービーでご覧いただけます。
  Copyright © 2009 Acecook Co.,Ltd. All Rights Reserved.


  第49回 「消費者のためになった広告コンクール」 金賞受賞
  
  For Earth,For Life 〜 株式会社クボタ
  TV-CM 「過去と未来 (eプロジェクト地球小屋)」 篇
  ★コチラを Click ムービーでご覧いただけます。
  Copyright © 2009 Kubota Corporation. All Rights Reserved.


2009年02月20日

職人仕事に詩人の魂

監督の御法川修です。
『色彩の記憶』 の東京公開は盛況のうちに幕を閉じました。

 

イラストレーター浅見ハナさんが描き下ろしてくださったメインビジュアルと、写真家
山口達己さんによるフォトコラージュが東京都写真美術館という理想の劇場空間を彩り、一週間という短い上映期間でしたが、のべ800人の方々にご覧いただくことができました。

もとは美容メーカーの企業メッセージを広報するPR映像として製作された作品が、
こうして一般公開されるに至った事実を、制作に携わったぼくが大げさに語ることは
慎まなければいけませんが、とても貴重な機会であったことは間違いありません。
とはいえ、それは作り手側にとっての意義。
劇場まで足を運んでくださった方々に、どのように受けとめてもらえたのか、今も責任
と重圧を感じています。

映像制作は、個人が容易にコントロールできない莫大な資金や人員を必要とします。
個人が 「社会」 とあいまみえることで、ひとりでは生み出せないものを創造できる。
それは殊更 「映画」 に限った話ではなく、ぼくらの日常全てに当てはまることでは
ないでしょうか。
大きなものと、小さなもの。その距離を行き来しつつ、照らし合いながら、少しづつ
個人と社会の相互を高め合っていきたいものです。

人類平等なんてありえないけれど、ひとりの個人が生きるエネルギーは他の何とも替え難い果実です。
ひとり一人が、いわば人生の職人なのです。
職人仕事の中に、いかに詩人の魂を込めうるか ・・・
人の心が百円ショップのように陳列されることなく、明るく丁寧に生きたいものです。

そんな想いのまま、ぼくにとって初めてとなるテレビCMを手がけることができました。
鉄腕DASH!!」 (日曜19:00〜 日本テレビ) にて放映中。

 
 株式会社クボタ 企業TV-CM
 「過去と未来 (eプロジェクト地球小屋)」 篇
 ★コチラを Click ムービーでご覧いただけます。

 Introduction
 日本農業の活性化を応援する 「クボタeプロジェクト」 と、子どもたちのキャンプ型
 体験学習 「クボタ地球小屋 (Terra-Koya)」。クボタが取り組む、この二つの社会
 貢献活動を、Kiroro の 「幸せの種〜Winter version」 にのせてご紹介します。
 写真家土門拳氏の写真からは、忘れかけていた自然と人のかかわりを再認識
 できることでしょう。「あの頃」 と 「今」 の写真で構成したこのCMは、子どもたち
 の笑顔溢れる未来を目指すメッセージでもあるのです。

  
 Copyright © 2009 Kubota Corporation. All Rights Reserved.

 Staff Credit
 写真◎土門拳
 音楽◎kiroro 「幸せの種〜Winter version」 (Victor)
 ナレーション◎尾美としのり
 製作◎クボタ  広告代理店◎読売広告社  制作プロダクション◎春企画
 クリエイティブディレクター◎岡本秀仁  プランナー&コピー◎正木達志
 アカウントエグゼクティブ◎川森隆弘 / 門山康次
 プロデューサー◎土田泰淳  プロダクションマネージャー◎上西祐貴
 撮影◎後藤大次郎  タイトルデザイン◎奥村香奈
 Avid編集◎時森茂和  オンライン編集◎間瀬佳寛 (SonyPCL)
 整音◎高木 創  録音スタジオ◎ステップ
 監督◎御法川修

『色彩の記憶』 と 『世界はときどき美しい』 で共に働いたスタッフが脇を固めてくれたおかげで、ぼく自身は何も気負うことなく、まっすぐ取り組むことができました。
クライアントである 「株式会社クボタ」 企業広告グループ長山崎方義さんの、テレビCMに対する見識と真摯な姿勢。
いつも真剣に面白いことを考えているプランナー正木達志さんの佇まいは、静かな不良。本物の不良はむやみに狂気をチラつかせたりはしないもの。ひっそり突きつけてくることが、ひとつひとつ的確で面白い。このキャッチボールはスリリングでした。
読売広告社の方々の、人をワクワクさせるもてなしの心には感服。
そして、この仕事でプロデューサーデビューを飾った土田泰淳さん。自分が安心できる手の内で勝負せず、新たな挑戦を恐れない取り組みに心強さを感じました。
(結婚おめでとうございます・・・しかも、美人の奥さまと
プロダクションマネージャー上西祐貴さんの瞳キラキラは、未来への希望でしょう。
(がんばれ



 このテレビCMと連動して、2月23日の毎日新聞を皮切りに
 朝日、産経、読売など各紙全国版に15段カラーの広告が
 掲載されます。

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さらに、現在発売中の雑誌 「CM NOW」 と 「コマーシャルフォト」 (共に玄光社)
がピックアップしてくれています。

 
Copyright © 2009 GENKOSHA Co.,ltd. All rights reserved.


さて、『色彩の記憶』 の話題に戻ります。
春立つ季節に向けて順次全国公開となります。
今年で23回目の歴史を誇る、高崎映画祭に招かれての上映も決まりました。
映画は、映画館の暗闇で多くのまなざしに触れる日を待っています。
posted by 色彩の記憶 at 11:26 | 御法川修

2009年02月02日

ドキュメンタリー映画の最前線

宣伝担当です。
『色彩の記憶』 のプロデューサーである井手口直樹さんが、
ドキュメンタリー映画を熱く語るメルマガ 「neoneo」 117号に
「自作を語る」 と題したエッセイを寄稿しました。

このメルマガの発行者は、伏屋博雄 (ふせや ひろお) さん。
日本のドキュメンタリー映画史を振り返るとき、
映画作家と共に語られるべきプロデューサーの仕事があります。
小川紳介監督の傑作群や、河瀬直美監督の 『杣人物語』 、
全国で上映が続く 『映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事』
など、貴重な作品を数多くプロデュースしてこられた方。

個人的な好き嫌いを語る感想ばかりで、
「映画批評」 に触れられる場が少ない昨今です。
伏屋さんが発行し続けるメルマガ 「neoneo」 は、
映画の作り手と受け手が一緒になって映画を観て、語る。
そのことを、自らの暮らしに活かそうとする強い意志に満ちています。
ここがドキュメンタリー映画の最前線です
購読をお薦めします。

さて、井手口プロデューサーのエッセイ。
このブログをお読みの皆さまが、
本作への期待をふくらませてくれたら嬉しいです。
下に転載させていただきます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 自作を語る / 『色彩の記憶』
◆ 井手口直樹 (プロデューサー)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2004年の春。東京に新緑が芽吹く時期に、『色彩の記憶』 の企画は
スタートしました。
御法川修監督が、『色彩の記憶』 というタイトルに辿りついたのが、
この年の秋。東京の街路樹が赤や黄に染まり始めた頃です。それは
タイトルであると同時に大きな旗印となって、企画を導いていきました。
プロデューサーとして私がプロジェクトに参加したのもこの頃です。

クライアントは株式会社ミルボン、美容メーカーとして日本の色彩、日
本人の色彩感覚を重視した商品開発を行っている企業です。企業の
依頼による映像が、もっと社会とコミットする必要があると考えていま
したし、それを理解して受け入れてくれる土壌がミルボンにはありまし
た。

第一弾として、「源氏物語錦織絵巻」 を創作する山口伊太郎翁に焦点
をあてることは、プロジェクトのメンバー全員の一致した意見でした。
70歳という高齢ではじめた壮大な創造活動。京都西陣の技術の粋を集
めなくては成すことのできない翁にしか出来ない一大ページェント。
「源氏物語絵巻」 から失われた色彩を取り戻す創作者の想像力と匠た
ちの努力。はじめに色はなかったのです。2005年初夏、最初に 「源氏
物語」 の作者、紫式部の墓碑にカメラが向けられました。カメラは翁に、
後継者である野中明氏に、染、織、箔の匠たちを追い続けました。想像
から創造へ。100歳を越えてなお、翁の心の中では静かに全4巻完成へ
の情熱の炎が燃え続けていました。

  

「色彩の記憶〜源氏物語錦織絵巻 山口伊太郎と匠たち」 の完成から
半年後、第二弾の撮影が始まりました。場所は佐賀県有田町。日本一
の磁器の産地で、絵付と白磁で有名です。しかし、我々が相対したのは
「辰砂」 に取り組む二代目馬場真右ェ門さん。「辰砂」 は窯変物の中で
も、望んだ色を現出させるのが特に難しいと言われる赤い焼き物です。
その色を追い求めて窯をつぶす人もいるそうです。人の手が生み出す色
彩。だが、そこには人の手が及ばない窯の中の三日三晩があります。人
が出来ることは100%ではない。だけど、最良の結果をだすために、手を
尽くすしかない。有田の自然はそうした人の姿を見つめて悠久の時間を
経てきたのです。撮影をした季節には珍しいくらい素晴らしい雲海も作品
を彩ってくれました。

このロケに向かう前日、松川八洲雄監督の訃報が届きました。監督と私
のそれぞれの鞄に、松川さんの著作 「ドキュメンタリーを創る」 が潜んで
いたことを知るのは、ロケから帰ってきてからのことでした。

  

2007年。完結となる第三弾は、東京。このわずか10年ほどの間に、美容
師の中でも専門職としての地位を築いてきたカラースペシャリストの先
駆者、カキモトアームズの高原紀子さんと岩上晴美さんです。ここでは、
彼女たちの言葉に真摯に耳を傾けること、カラーリングという技術を丁寧
に見つめることに徹底しました。下見の際に感じた、お客様に喜んで頂く
ために、出来ることを純粋に模索し、技術の全てを傾ける姿勢をそのまま
描きたいと考えたからです。人のために、心をこめて、思いを巡らし、自分
の身体を動かして、何かを生み出す。仕事をすること、働くことの意味を
あらためて考えることになりました。同時に、第一弾から続く葉脈が確かに
見えてきたのです。この三作でひとつの瑞々しい葉となれる。言の葉となり
たい。そう思い始めていました。

  

表現にもこだわりました。既成のドキュメンタリーと単にくくられてしまう手法
ではないものを探る、監督とのコミュニケーションが必要でした。構成、編集、
録音にも通常より長い時間をかけました。その甲斐もあって、2007年 JPPA
アワードの録音部門でゴールド賞を受賞することができました。スタッフの
熱意が確実に作品の中に息づいてきたことを嬉しく思いました。

ゆふいん文化記録映画祭が、松川八洲雄監督の偉業を讃え、その意思を
未来へ継承する目的で創設した松川賞の上映が行われたのは2008年5月。
由布院は新緑に恵まれ、夜は蛍が舞っていました。『色彩の記憶』 は第一回
松川賞の受賞作品として選ばれました。それまで、企業の枠の中でしか利用
されることのなかったものが、一般の映画として観客の方に届けられたのです。
思いは届く。寄せられた観客の方のアンケートに、審査委員のコメントに、強く
そのことを感じました。

 

クライアントに我々の劇場公開への熱意を汲み取ってもらうのに、それほど時
間はかかりませんでした。ただ、劇場の方に、観客の方に単なる企業物として
受け止められてしまう可能性は否めません。最低限度の再編集は必要となり
ます。監督との作業が続きました。クライアントとの調整もありました。

一方、別の側面から考えると、公開される映画にもいろんな可能性があっても
いいのではないか、とも思っていました。その意味で企業作品だから駄目だ、
と言い切られて公開を取り止めざるを得なかった良質な作品は過去にあった
はずです。観ていただける価値があったにもかかわらず、公開する可能性すら
探らなかったこともあったと思います。でも、諦めたくはありませんでした。

今、日本の社会は新経済主義では立ち行かなくなったことを実感しています。
でも、立ち迷よっているように感じてなりません。日本の政治や経済システム
やアメリカのせいにしていては何も始まらないと思っています。

ひとりひとりが、自己利益の追求でなく、人のために出来ることを真剣に考え
始めることが大切だと思うのです。そして、仕事や働くことの実感につながる
ことがこれからの社会には必要だと思うのです。たかが映画かもしれません。
でも、我々に出来ることとして、観てくれた人が、そんなことを感じて考えてくれ
たら、とっても嬉しいのです。もちろん、日本の色彩の美しさも。

◎井手口直樹 (いでぐちなおき)
1959年 福岡県生まれ。紀伊國屋書店が製作する歴史上の人物をテーマにし
たビデオ評伝シリーズ 『学問と情熱』 や、能狂言を扱った 『古典芸能シリー
ズ』 などのプロデュースを手がける。
◆主な作品
筑後川〜いま、河童をいきる
(01年/第九回 地球環境映像祭入賞|監督赤桐芳夫)
野尻抱影〜星の文人
(02年/優秀映像教材選奨文部大臣賞|監督佐藤真)
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◎ドキュメンタリー映画の最前線メルマガ 「neoneo」 (117号) より転載
◎発行者サイト: ビジュアルトラックス Copyright © 2009 visualtrax
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posted by 色彩の記憶 at 03:15 | お知らせ
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